
海のマイクロプラスチックをどうにかしたい(決意表明)
海が好きすぎて絵描きになって、海の絵ばかりを描いているシーサー玉城です。
今年2月に東京都美術館で行われた「たぶろう春季展」で、「春季展賞」を頂きました~(パチパチパチパチ)。その絵のタイトルは、「マイクロプラスチック」。アオウミガメを丁寧に描いたけれど、主役は貼り付けた海で拾った海洋プラスチックゴミで、これからマイクロプラスチックになる予備軍。


最近、マイブームでアオウミガメばかり描いていますが、今回のアオウミガメは、シワが多い老年の個体。それは、長年生きているカメの方が、このビニールやプラスチックの浮かぶ海に、憂いを帯びている表情が出るのではないかと思ったからです。一瞬クラゲと見間違え、食べようかなぁと見ていると、「あ!ビニールか!なんでこんな海になっちまったのかな~」とでも言いたそう。沖縄の海の透明感や海底の砂紋の奥行きを出すのは苦労したところ。
私自身、賞をもらえるなんて思ってもいなかったもんだから、思いっきり自分の伝えたいことを表現しようと、海洋プラゴミを貼ってみたところ、それがSDG‘Sを目指す時代に合っていたのか、評価のポイントになったようです。
マイクロプラスチックとは、環境中に存在する微小なプラスチック粒子のこと。
劣化はするけれど、分解はされないため、どんどん細かい粒子になりながら、いつまでも自然界に残る。
それを食べた魚介類たちは生物濃縮が起こり、いつか私たちの口へも。
カメたちは、エサにクラゲを食べることもありますが、その時に間違えて、ビニールを食べてしまうこともあるそうで、浜に打ちあがったカメのお腹から、大量のプラスチックゴミが出てきたこともあります。
美しい海が抱える問題
私は海が好きすぎて、沖縄の透明な海を眺めてるだけで、胸がきゅ〜んと恋してる時のように苦しくなります。
また、ダイビングをしてる時にゴミが多い時も、申し訳なくて胸が苦しくなります。
このゴミたちをどうにかしなくてはいけないと思いつつ、海にさえ行けていない近年。
そんな中、昨年、滝沢ごみクラブの方とお会いして、ビーチクリーンのことや、マイクロプラスチックのことを子どもたちと考える活動をしているのを見て、私にもできることがあるかもしれないと思い始め、この絵に至りました。
今回海で拾ってきたプラスチック片は、1〜2㎝ほどですが、触ると劣化で粉々になるものもありました。粉々になっても、分解されるわけではないのが厄介です。プラスチックをよく見ると、ギザギザになっている部分が見られます。それは、味の付いたビニールを食べようと魚や何かが噛んだ痕だと思われます。
でも、以外にも貼ってみるとかわいくて、いろいろ使えそうだ!と想像が膨らんできました。
マイクロプラスチックをアートに!
この絵を美術館に展示していた時、子どもたちがプラスチックの部分を触ろうと手を伸ばしている姿を何度も見ました。どの絵が好き?と聞くと、私の絵を指さしてくれる子が多かったんです。そう!子どもたちは、きれいな色が大好き!見事に子どもの興味を惹いていたのです。

だんだん何をしたらいいのかが見えてきました。
海で子どもたちと一緒に、宝探しのようにマイクロプラスチックを拾う。
そして、みんなで大きな作品を作ったり、夏休みの宿題にも活用できる自分の作品を作れるようにワークショップを行う。 おーーーーーー!見えてきたぞぉ。と興奮する私。
すっごく小さいものが散らばっているだけに、拾う人数はできるだけ多い方がいい。
子どもたちに伝えることが、環境を変える1番の近道だと思っています。
決意
ここで発言することによって、活動せざるを得ない環境に自分を追い込んで、実現していきたいと思っています。(あ~~、言ってしまった・笑)
賞を頂いたのは、あくまでもスタート。みんなに知ってもらえる良い機会を頂いたと思って、子どもたちと楽しめる活動を考えていきたいです。
マイクロプラスチックが減り、アートの楽しさも伝えられるなんて、なんてHAPPYなんだ~。応援よろしくお願いします。m(_ _)m
アクリル画 F15(530×652)
製作日2024年2月

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